同好会便り

疾く起きて薬草を煮る寒の入     斎藤 久義
梅の寺紙燭を灯す陰陽師         斎藤 久義
強東風に身を屈め来る托針僧      斎藤 久義
網納屋に柊を挿す老漁師        斎藤 久義
下萌や座右となりし拡大鏡       小須田利子 
薄氷やゆらりと鯉の生き返る     小須田利子
くつ箱に手作りのひな飾りをり     小須田利子
ままごとに供華は椿を句碑の前     小須田利子  
ヒヤシンスひしめくつぼみ咲くを待つ  山田 輝世
さてさてとかけ声ばかり炬燵かな    山田 輝世
盆梅やあるじの願いかなえたり     山田 輝世
初雪の外に子供のはしゃぐ声      垣谷 芳江
被災地に福を呼び込む豆をまく    垣谷 芳江
春の風邪治り悪さに老いを感じ     垣谷 芳江
古枝にすがりつくよう葉が一枚     垣谷 芳江
砕氷のあとひとすじの青走る       石川  太
雪を分けオシンコシンの滝弐条      石川  太
大雪像苦労にじみて堂々と        石川  太
湿原は雪帽子のしたねむりをり     石川  太
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